溝井孝司のちゃらんぽらんちゃん。

小説のような日記です。児童文学みたいな人が書いてます。

落ち込み始めると普通という名の幸せを求めること。

違和感を感じたらすぐ1つ前に戻ること

 「刺繍はね、一繍いしてなんか違うなって思ったらすぐに一つ前に戻るの。そのまま続けてしまうと結局嫌な気持ちが続いてしまって、全部最初からやり直したくなる。そうすると解いていくのが大変なんだ」と、布団の中にいる僕にみーさんは言った。みーさんは最近、買ってきた布に刺繍を入れている。そうやって静かな時間を過ごしている。そうして、僕が織った布のタグを作ってくれたりもしている。気づけばみーさんは手を動かしている。生活にちょっとの彩りを添えるものが、みーさんの手からは日々生まれていく。僕は昨日からまた落ち込み始めた。こういうのは突然やってくる。「意味がないんだ」と、畳の上に横になりながら無気力に僕は言った。「こうやって書くことも。絵だって、ギターをしていることだって。別にうまくなれているわけでもない。織るのだって、織り機を買ったのに全く手をつけられていない。自分勝手にやったところで誰も認めてくれない。結局、自分のことを自分でいつまでも認められないんだ」と、僕は自分の脳みそをなんとか口に出してみる。みーさんはふーんと言った表情で「なんだ。いま好きなことばっかりやっているんだとばかり思っていたよ。意味なんて必要なんだっけ?」と言った。「好きなことかもしれないけれど、根本が変わらないから意味ないんだよ。結局仕事しててもしなくても、こうやって落ち込んでしまうんだ。根本が変わらないから。意味は分からない。うまくなりたいけどなれない。自分が作るものは幼稚な物ばかりで嫌になる」僕は理由を見つけるのが得意だ。落ち込む理由をこれでもかと見つけては、さも当たり前かのように言い続ける。「そうなんだ。そうしたらどんな風に作りたいの?」僕はみーさんのこの質問にちょっと考えて答える。「うーんと、坂口恭平みたいな絵がカッコいいって思う。」みーさんは笑いながら「でたー!恭平!そうしたら、宿題ね。恭平の絵を模写してみなさい。いいなって思うやつだよ」「うん。分かった」と僕は畳にうっぷしながら答えた。

 

縛り付けたルールは頑丈だってこと

 私は夢を見る。眠りながらもう一つの世界へ旅をする。そこには現実がある。私はそこで現実を見る。私は夢の中で崖から突き落とされるような気持ちになる。もう忘れていたはずの過去がなんども蘇ってくるのだ。それは現実だった。あの頃感じていた、恐怖感や圧迫感を同じように体験した。常に緊張をし、毎日を過ごしていた。殺されないように必死に隠れていた。しかし、あいつらは、上の者は私を見つけては罵倒する。そうして警告が下される。「お前、調子乗ってんなよ。あんまりしゃしゃってるとぶっ飛ばすぞ」と。私はその時、何も言い返すことが出来なかった。それは暗黙の了解だった。ただ、言われる言葉を受け止めるしかなかった。胸ぐらを掴まれ、殴られたとしても、反抗することは許されなかった。それはルールだった。上の者から下の者たちに作られたルールだ。だから私はルールを守ったのだ。そうやってルールを守れば守るほど、確固たるものになっていく。さもそれが当たり前かのように。私はそうではないとどこか遠くでは思っていた。なぜこんな毎日が続くのか分からなかった。そこには差別があった。そうなる者もいれば、そうならない者もいる。そこには学歴が存在した。偏差値ではない。系列だったかどうかだ。そして特待生かそうでないかだった。それによって、そこでの扱いは変わる。系列の者たちや特別扱いされる者は大切に扱われた。可愛がられ、守られたのだ。他所から来たものはそうではなかった。奴隷のように扱われるのだ。そっせんして奴隷をすることが義務付けられるのだ。少しでも上の者の気に触るようなことが有れば、呼び出され罰が与えられる。私は過ちを犯した。もう10年以上も前になる。その糸を解くことが未だに出来ていない。絡まった糸はうまく解くことが出来ない。気づけば夢の中で現実が顔を出す。「お前を離さない、ここから抜け出すことは出来ないのだ」私は現実を突きつけられるのだ。そこから身動きが取れずに。どれだけ前へ進もうと縛り付けられた私は、また元の場所に戻されるのだ。

 

縛り付けられた自分を解放するのは未来へ向かう意志だってこと

 「過去に向かうエネルギーと未来に向かうエネルギーってどっちも同じ総量なの知ってる?全く一緒なんだよ。どちらに向かっているかだけの違いさ。ちなみに夢は過去でも未来でもないんだ。夢で見た過去と未来は現実にある空間ってこと。つまり存在しているってことさ。俺たちはそこを自由自在に駆け回っているのさ。だから君が夢で見た過去は今ある現実ってことなのさ。でもそれは過去に向かっているってことさ。エネルギーがね。意志とでも言ったらいいかな。その意志を未来に向けることも出来る。方向転換するのはちょっと力がいるし、大変かもしれないけれど慣れればどうってことないさ。まあ、過去に向けたまま良いところを見つけるってのもいいんだけどさ。君、あんまりいいこと思い出せないじゃない?もちろんあったわけだけどさ、あの時作った鎖はなかなか強烈なんだよね。だから、よかった記憶とかかき消されちゃってるんだよね。まあ、一種の呪いみたいなもんだよ。そんなに気にすることはないさ。まあ、しかたないよ、過ぎたことだし。よくもあんなに自分を押し殺しながら生きたもんだよね。俺、笑っちゃうよ。あっ、ゴメンゴメン。だから、過去に意志を向けて、縛られている原因を見つけるのもいいよ。それが有効な人もいる。それを知らない人だっているからね。ただ、さすがにもう分かって来たでしょう?それは解こうとしても解けないってことは。むしろどんどん絡まって、こんがらがってよくわからないでしょう?いいかい。原因を知ってることが重要なんだ。原因を解決することはさほど重要じゃない。原因は解決しようとするほど、さらなる原因を生み出す。一生終わらないんだよ。まあ、それが好きって人もいるからね。それもいいよ。だけど、君はもう違うんじゃない?ちょっと未来に向けてみたらいい。意志をね。だけど、それは遠い先に作るもんじゃない。今に作るんだ。出来ないなんて思わないでくれよ。過去も未来もどちらに向かうのもエネルギーの総量は変わらない。そこがポイントさ。君はラッキーだよ縛り付けている原因を知っているんだから。その鎖を外すのはひとつ。未来に向かう意志だよ。屈しないことさ。まあ、ちょっと大変かもしれないけどやってみてよ。じゃあね。」

 

 

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「高校まで野球をやっていました」と言うと「おお!素晴らしい!忍耐力あるんだね!」と言われた。

 

それは組織の奴隷として我慢できるかどうかであり、ぼくにそんな忍耐力は毛頭ない。

もう我慢するのもうんざりなのだから。

 

奴隷としては生きることが出来ません。

ごめんなさい。

 

そんなこと言いながら落ち込み始めると「普通に大学行って、普通に就職したかった。普通の幸せが欲しい」と言い始めるのだから。

私、アホよね。

 

普通という名の幻想。

「バカだね〜、本当にバカだね〜」