溝井孝司のちゃらんぽらんちゃん。

詩的な日記小説です。児童文学みたいな人が書いてます。

20170731

朝ごはん

 トーストに焼いたハムと目玉焼きを乗せる。塩コショウをまぶして食べる。サラダはトマトに細かく切って焼いたハム、コーン。オリーブオイルに塩をまぶして食べる。朝ごはん。食べてすぐに眠気が襲ってくる。寝ても寝ても眠い。そのまま横になって眠る。途中起きなくてはと思って無理やり体を起こそうとしたが、起きることができない。無視せずに休もうと考える自分と、起きなくてはと急かす自分がいる。どちらも確かにいいて、彼らは口論を繰り返す。「疲れてるのだから寝かしてやればいい」「寝ている場合ではない。起きてやることやらないと」その口論がお互い一方的に繰り返される。僕は間を取り持つことになった。彼らは自分の意見を持っていて、どちらも正しいし、それが正義だと思っている。それは僕もそう思うし、その正義は貫けば良いとも思う。しかし、相手の話を聞かなくてはいけいと僕は思っていたので、そのことは伝えた。彼らが言っていることはどちらも僕にとって正しいことだし、どちらも同時思考されている状態だったから、そうやって言い合ってくれたこと、僕を気遣ってくれたことに感謝した。そうすると彼らは僕の気持ちを理解してくれたようで言い合うことはやめてくれた。ただ、その場に座り込んでぼうっとしていた。僕もその中に混じって、3人で座りこんだ。まぶしすぎる空を眺めていた。その度に、もう少しこうしていようと3人で話し合った。空はまぶし過ぎた。それは昼間の太陽だけではなく、夜の街灯だって時に明るすぎると感じる。闇を失いつつある僕たちは一体どこへ逃げ込めば良いのかと、明るい世界で、いつの日も光を浴びながら困惑せざるを得ない。逃げ場がない。どこに行ったって、光に照らされてしまうのだから。闇の中に逃げ込みたいと願ったところで、誰かが照らしてくるのだろう。またそうやって闇から追い出そうとするのだ。

 

願望

 人一倍生きたいという願望が強いのかもしれない。欲望でもある。エゴなのかもしれない。それでも生き残りたいとそう思う気持ちがあるのだと思う。だから、人に死ぬなと言いたいし、自分自身を殺して生きてはいけないとそう思っているのかもしれない。居場所ではなく行き場だ。行き場がないからさまよっているのだ。どこに行けばいいか分からない。留まることは出来ないのだ。動きは止まらない。それでも休みながら動くのだ。休みこそ最大の運動なのかもしれない。思考の整理。体の整理。整理整頓。散らばった細胞を整える時間。緊張した体を解きほぐす時間。強くありたいが、弱くありたい。今は何もないのだ。ただ動いている。目の奥は寝たいと言っている。もっと眠っていたいのだ。目の奥はそう言っていたし、それを否定する権利もないのだ。拒否することも出来ない。ただ受け入れることしかできないし、体の中に一旦は取り入れることを避けることはできない。入ってきたものをどうやって排泄するかが私にとっての命題であり、快適な排泄を促すことさえできれば、この男は案外楽に生きることができるのではないかと考えている。しかし、どうも体の中に溜め込みやすい体質のようで、溜め込んでいるにも関わらず、また新しいものが入り込んでくる。男はそのことに耐えられなくなっているが、私はただ排泄を促すことしかせず、ただ男を観察している。男は疲れている。眠たい。このままではいけない。動けない。などと様々なことをあたかも真実のように口にするが、私にとっては口にしている言葉などは大した問題ではなく、ただ観察することに重きをおく。それ以外のことはさして興味がないのだ。男がどうなろうと私には知り得ない。男が興奮を求めたところで私は興奮しないし、男が興奮している姿をただ眺めているのだ。女は男にそっと寄り添っていたし、女は手を差し出し背中をさすっていた。私はその間も男の様子を眺めた。落ち着いているようでありながら、何か涙腺に影響を及ぼしているように見えた。男は目を閉じていた。目を開こうとしないようだ。糸。糸が巻かれたコーンが何本か置いてある。色は多様にありながら、やに水色が目に入る。空にうんざりしていた男にとってここでも水色は容赦なく男に襲いかかっていた。水色が眩しすぎるのだ。男はそんな風に水色を捉えていなかったが、水色はいつの日も男の頭の上と足の下で漂い続けていた。男はうんざりした様子だった。

 

夜ご飯

 卵を二つ割り丼に入れてかき混ぜた。途中牛乳を大さじ1杯ほど入れる。フライパンには油とバターを引いておく。バターが溶けて泡立ってきたら、かき混ぜた卵をフライパンへ。火は中火の弱火くらい。焦がさないように慎重に。固まってきたらひっくり返す。今回は少し崩れてしまった。スクランブルエッグのような状態。それでも美味しく食べることができた。高評価をもらった。男はそのことを喜んでいるように見えた。男は褒められたいと心底願っているし、認められたいとも思っている。男には欲望が見え隠れする。満たされない感情をどう折り合いをつけて良いか未だに答えを見いだせていない。故にイライラし始める。男は大抵イライラしている。イライラした状態をひた隠している。それを出す場所を見いだせていないし、出す必要があるのかとも考えている。自分の中で処理すればいいと考えているが、男はそんな器用なことができない。大抵疲れ果てる。男は思っている以上に自分の感情を処理することが出来ない。満たされていないのだ。自分で満たす方法を未だにわかっていない。自分を満たすことがうまくできない。大抵否定的な目を持っている。男は批判的だ。徹底して批判の目を向ける。他人に対してもそうだ。そうやって自分を追い込んでいるにも関わらずやめようとしない。人の話を聞くことが出来ない。大抵聞いていない。自分のことばかり考えているのだ。誰かのためにと思いながら、自分が一番だと考えている。それにも関わらず満たされていないと感じている。満たされているとはどういう状態なのかと聞いてみた。今よりも満たされているような感覚を抱けることだと言った。私には大変不確かなものに思えた。そんな不確かさをいつまで追い求めるのかと伝えかけたが辞めた。男はそのことに聞く耳を持とうとはしないだろう。かと言って否定もしないだろう。それも一つ大切な視点だなどと言って、バランスを取ろうとするだろう。そうやって男は自分のバランスを崩していることを知らないが、そうやって自分を壊しながら、見つけようとしているようである。男は眠っていた。また眠った。

 

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空が眩しい。

水色が眩しい。

 

夜もなんだか眩しい。